地下鉄に乗って
親っていうのは、自分の幸せを子供に求めたりしないものよ。
自分の存在を見失ったとき、
自分が生きている理由が分からなくなったとき、
もし、タイムスリップして、自分が生まれる前の両親に出会えたとしたら、
膨らんだ母親のお腹の周りで、二人がどんな会話をしていたか聞けたら、
そして、
自分が望まれて生まれてきたことを知ったら…
いろいろ考えを巡らせていたら、涙が出てきた。
全体を包む雰囲気もいい。
タイムスリップのツールとして「地下鉄」を選んだこと。
「地下鉄」を「メトロ」と表現したこと。
「メトロ」という言葉の持つ哀愁のような響きが改めて好きになった。
当たり前だけど、もしこれが「サブウェイ」だったらこうはいかない。
最初、違和感を感じた大沢たかおの老け役や悪役も、次第にしっくりきたし。
なんか堤真一はいいなぁ。